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コロナで外出自粛|夫婦仲で悩むのはママだけではなくパパも!?

しばはし聡子しばはし聡子

2020/04/17

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イメージ/123RF

コロナウイルスで混沌とした日々が続いていますが、みなさん心身健康にお過ごしでしょうか。すでにシングルマザーの方もいらっしゃれば、離婚が頭をよぎっている方やこれから離婚を考えているという方もいらっしゃるかと思います。

コロナ離婚という言葉が出てくるほど、今回の予期せぬ出来事で家族のカタチ、夫婦のあり方を改めて考えさせられる機会になりますね。

今回は現在同居中の方に向けてママの苦悩、パパの苦悩をつづります。

◼ママ側の不満

コロナウイルス感染拡大防止での外出自粛により、夫がリモートワーク、子どもも休校。平日も家族が一緒に過ごす日々。

もともと仲の良いご夫婦にとっては「こんなときこそ楽しもう」とご夫婦でわちゃわちゃと愛が深まるわけですが、実際、そうもいかないご夫婦も多く、そこまで仲が悪くなかったようなご夫婦でも不満が表層化することも。

・夫が毎日家にいると息がつまる

・なんで平日まで夫のお昼を作らなくちゃいけないの?

・ペースが乱れてイライラする

・夫が家にいるのは土日だけで十分

・リモートワークだからって特別扱いされようとしないで

・私は仕事があるのに家事もしてる

などなど妻側の不満、手に取るように分かりますよね。

世の中的にも、妻側の不満はメディアでも取り上げられ「ほんと、使えない夫、えらそうな夫っていらないよね…」などという意見もあります。「コロナ離婚」という言葉も、妻側の不満ありきで発信されているケースが多いですね。

次ページ ▶︎ | パパ側の不満 

◼パパ側の不満

一方で、夫側の気持ちはどうでしょう。もちろん、そもそも今回に限らず日常的に横暴に振る舞う夫は言語道断ですが、

・母子が結託していて居場所がない

・「何か手伝え」のプレッシャーで生きた心地がしない

・家にいても全くリラックスもできない

・スマホいじってるだけで睨まれる

・いつも妻が不機嫌そうでどう接していいのか分からない

・手伝ってもやりかたが違うと文句を言われる

といった不満を抱いている夫も多いのでは。

そして、「だったら黙って部屋にこもって仕事しよう」となり、できるだけ腫れ物に触れないようにとさらにコミュニケーションを取らなくなっていくという悪循環を呼び起こします。そして、これらの夫側の不満は、社会的にスポットを当てられることはなく「夫が悪い」という落としどころになりがちです。

今まで、仕事ばかりに没頭し家族を顧みなかった、家事や育児を手伝ってこなかった、妻をいたわってこなかった。これらのツケが膿みとなって出てきてしまうご家庭もあるでしょう。

仮に夫はやっていたと思っていたとしても、妻がやっていない!といえば帳消しにされてしまいがち。なんだか、肩身の狭い男性も多いのかもしれません。

なぜ、そんなことを思うかというと、我が家(すでに離婚していますが)が同居中、夫が「家にいても気が休まらない」って言っていたことを思い出したんです。しかしながら、私は元夫のことをモラハラ的な存在で怖いと思っていた時期もたくさんありました。

夫のことを怖いと思いながらも、見えない圧で夫の居心地を悪くさせ続けていたわけです。

問題が起きたときって、その事象自体はどちらか一方だけが悪いわけではなく、むしろ相手のことだけを責めることで関係が悪化することがあります。つまりは、お互いさまですよね。

次ページ ▶︎ | 外出自粛期間にできること 

◼外出自粛期間にできること

さて、前置きがだいぶ長くなりましたがそろそろ本題に。

この自粛期間、今までの夫の言動のツケだと過去を恨み、夫を受け入れず、冷戦のような外出自粛の日々を続けていくことと、お互い少しずつでも歩み寄りながら過ごす日々を重ねること、どちらが1日1日幸せに過ごせるでしょうか。

頭の中で「こんな人とは離婚してやる」と考えるのは自由です。ただ、子どものいるご家庭での離婚って、相手と赤の他人になれるわけではなく親同士の関係は一生続きます。

しかも、今は有事。身体的なDVなど早急に適切な対応が必要なケースもありますが、そうではない場合、しばらくの間ともに過ごさなくてはいけないのは変わらないのであれば、相手のいやなところ探しをするよりも、関係性をよくしていくことに力を注いでみてはいかがでしょう。

まずは、朝笑顔で「おはよう」から。そして、「ありがとう」を。実にシンプルなことからです。

相手の変化を待つ前にまず自分から。どちらからでも、むしろ先にされた方の方がアッパレです。夫婦だからこそ譲れない、歩み寄れない、相手の対応を期待して期待外れだと怒りになるということも多いですが、できる限りのことやってみて、それでもダメなら別居や離婚という選択肢を考えてみるのもひとつです。

◼ときに第三者を頼ることも

とはいえ、凍りついた夫婦がいきなり歩み寄るって勇気がいることだと思います。さらには、歩み寄るには自分のつらい気持ちを解放し楽になることも大切。共感してくれる、受け入れてくれる存在が必要です。

・夫が在宅勤務になり毎日家にいてしんどい

・妻子が結託していて家で居心地が悪い

・不機嫌な妻にどう接すればいいか分からない

・子どもの前で喧嘩してしまう

・子連れで家を出てしまいたい

などなど、夫婦関係でつらい思いをされているパパもママも。

激しい喧嘩が勃発する前に、子どもが不安定になってしまう前に、カウンセラーなどに相談してみるのもひとつです。一人で悩まず専門家の力を借りてもいいんだよ、と自分を楽にしてあげてくださいね。

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この記事を書いた人

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。 *りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/ *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community *著書「離婚の新常識! 別れてもふたりで子育て 知っておきたい共同養育のコツ」️

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